「それはかつて王権が絶対権力を持っていた時代の……」
2014年03月18日
○畑浩治委員 厳密に言えば通告しておりませんが、憲法との関係でちょっとお伺いしたいんですが、総理、憲法というのはどういう性格のものだとお考えでしょうか。
○安倍晋三内閣総理大臣 憲法について、考え方の一つとして、いわば国家権力を縛るものだという考え方はありますが、しかし、それはかつて王権が絶対権力を持っていた時代の主流的な考え方であって、今まさに憲法というのは、日本という国の形、そして理想と未来を語るものではないか、このように思います。
○畑委員 そこはちょっと私と認識が違って、もちろん、憲法というものは、立憲主義で、権力を縛る。それはなぜかというと、今総理がおっしゃいましたが、過去の歴史等を踏まえて、基本的人権の尊重を貫徹するということだと思います。そこがメーンでありまして、もちろん、総理がおっしゃるとおり、そのような道徳心、愛国心が入ることは否定しませんが、ちょっとそこは、憲法のバランスの問題で、そこが出過ぎるというのは非常に危険だと思っております。
憲法というのは、私は、多様な価値観を認めて、その存在を許容するものであって、その調整原理の上に成り立っている、そういう部分が大きいんだと思います。
私は、なぜ愛国心を鼓舞するのは違和感を感じるかというと、これまでの歴史上、愛国心をもとにいろいろなことが行われてきたわけですね、言うことによって。愛国心というのは、国民から、自然の発露はいい。私は、むしろ愛国心を持たない国民はおかしいと思いますが、ただ、愛国心を国が殊さら言うのはおかしい、そういうふうな気がしております。
私たちの党も、実は、憲法改正は否定するものじゃなくて、議論に大いに乗りたいと思っております。
ただ、それはあくまで、憲法の三原則、あるいは国際協調を入れた四原則、この四原則の上に立って、そして、現代的に、確かに、衆議院と参議院の関係とか、統治機構とか、あるいはいろいろな災害等を含めた統治機構の欠如の場合とか、そういうところが空白である問題はあると思いますので、そこはあるとして、あくまでやはり憲法のそういう、郷土を愛する誇りある日本人という、そこが入るのはいかがかなという思いを持っているわけでありますが、これはこれで、今後、しっかりと議論させていただくテーマだと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
この答弁について、安倍首相は、2014年2月10日の衆院予算
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