福島第一原発1号機の格納容器の圧力を下げるベントを早期に東京電力に命じず、建屋の爆発を招いたなどとして、菅直人首相(当時)らが業務上過失傷害の疑いで刑事告発された事件で、東京第二検察審査会は8日付で、東京地検の不起訴処分(嫌疑なし)を「相当」と認める議決をした。告発人の側は「周辺住民の適切な避難を指示して住民の被ばくを防止する注意義務があるのにこれを怠った」とも主張していたが、これについて検察審査会は「必要な措置を講じていたものと認められる」と判断した。
福島第一原発1号機が爆発した当時の政府首脳の不起訴を「相当」とした議決の要旨が張り出された検察審査会の掲示板=2014年4月11日、東京都千代田区霞が関で
福島第一原発1号機は2011年3月11日、午後2時46分に大地震に見舞われ、午後3時37分ごろに全ての交流電源を失った。間もなく直流電源もなくなり、全電源喪失状態に陥った。このた
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