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背任か恐喝か「特捜部の馬鹿野郎」と吉永検事正

(16)バブル崩壊で大型経済事件の季節に
光進グループの国際航業、蛇の目ミシン、稲村代議士脱税事件

村山 治

 ロッキード事件、リクルート事件など戦後日本を画する大事件を摘発し、「検察のレジェンド」と呼ばれた吉永祐介元検事総長が亡くなって1年が経つ。それを機に、吉永さんを長く取材してきた元NHK記者の小俣一平さんと元朝日新聞記者の松本正さんに、吉永さんと特捜検察、さらに検察報道の今昔を語ってもらった。16回目の本稿の話は、リクルート事件から、バブル崩壊後の大型事件の時代に移る。放漫経営で事実上破綻した企業には政治家や暴力団が群がっていた。特捜部はそれらを次々と摘発。報道競争も活発だった。検察の強制捜査を事前に報じようとするメディアとそうさせまい、とする検察の攻防の思い出などで盛り上がった。

●蛇の目恐喝事件

「東京地検 国際航業元役員ら4人逮捕」と報じる1990年6月14日の朝日新聞朝刊一面トップ記事
 村山:リクルート事件が一段落すると、息つく間もなく、バブル経済崩壊に伴う大型経済事件が続発します。いよいよ経済事件の季節になってくるわけです。

 小俣:その最初の事件が、東京地検特捜部が摘発した仕手集団の「光進グループ」の国際航業事件(1990年)、蛇の目恐喝事件(1991年)でしたね。そして、イトマン事件(1991年)、東京佐川急便事件(1992年)が続きます。暴力団と政界がこれら破綻企業に群がっていたことを検察が暴き、それが引き金となって、

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