2015年04月15日
「吠えない番犬」と揶揄されることもあった公取委を強化するため、独禁法の抜本改正に取り組み、2005年に経済界や政界の反対を押し切って大企業に対する課徴金料率を引き上げた。談合やカルテルに加担していた企業が違反を自主申告すると課徴金を減免するリーニエンシー制度も導入した。
このリーニエンシー制度が日本の企業コンプライアンスの風景を変えた。導入前は「仲間を裏切るのは日本の企業風土にそぐわない」と否定的な声もあったが、談合の巣窟といわれたプラント業界でトップの三菱重工業が国土交通省などが発注する水門の建設工事など複数の談合について申告すると申告ラッシュとなった。公取委のカルテル・談合の情報の端緒の大半をリーニエンシーが占めるようになり、2013年度のリーニエンシー申告は50件。制度が導入された2006年1月以降の件数は775件に達した。
竹島さんは米国やEUの競争当局との国際連携にも熱心で、2001年に発足した各国・地域の競争当局を中心としたネットワーク「ICN、International Conpetition Network」など競争法関係の国際会議にもたびたび出席。競争法の世界では国際的に顔が売れていた。2007年から2012年までICN副議長を務め、2008年にはICNの総会を公取委主催で京都で開催している。
関係者によると、竹島さんの
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください