2015年2月4日、衆院予算委員会のやりとり
細野氏は、猪瀬直樹氏(前東京都知事)の1983年の著書『昭和16年夏の敗戦』を引いて、「1941年夏にシミュレーションをして(開戦すれば)敗戦がもう間違いないと言われていた。そして、それを政府は当時採用しなかった。やはりどう考えても、私は、国策を誤った瞬間がこのときにあったと思います」と指摘し、安倍首相らの見解を求めた。
緒戦の勝利は見込まれるが、しかし、物流において劣勢な日本の勝機はない。戦争は長期戦になり、結局ソ連参戦を迎え、日本は敗れる。
これに対し、東條英機・陸軍大臣は次のように述べた、とされる(同書185ページ)。
これはあくまでも机上の演習でありまして、実際の戦争というものは、君たちの考えているようなものではないのであります。日露戦争でわが大日本帝国は、勝てるとは思わなかった。しかし、勝ったのであります。(中略)戦というものは、計画通りにいかない。意外裡なことが勝利につながっていく。したがって、君たちの考えていることは(中略)その意外裡の要素というものをば考慮したものではないのであります。
この2カ月弱後の10月18日、近衛内閣に代わって、東條内閣が発足。12月8日、日本は米国と英国を相手に宣戦を布告し