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オリンパス、海外腐敗行為の疑いで特損24億円、米司法省が捜査

奥山 俊宏

 オリンパスは6日、同社製品の販売にからんでブラジルの医者に賄賂を贈ったとされる疑惑について、米国子会社とそのブラジル子会社が米司法省の調査を受けている問題で、24億円の特別損失を計上したと発表した。利益の源泉である医療用内視鏡の売り込みをめぐって、オリンパスは、米国の医者への利益提供についても、米国の医療保険への不正請求にあたるとして米司法省の捜査を受けており、この5月に539億円の特別損失を計上したばかり。適用される法律は異なるが、ブラジルでも同様の疑いをもたれ、米政府によって巨額の制裁を受ける見通しとなった。

 オリンパスは8月6日、今年4~6月の第1四半期の決算情報を発表し、それに合わせて「当社子会社の米国海外腐敗行為防止法についての米国司法省の調査に係る特別損失の計上」を明らかにした(注1)

 発表によると、オリンパスの米国販売会社Olympus Latin America, Inc.とそのブラジル子会社Olympus Optical do Brasil, Ltda.の医療事業関連の活動について、米海外腐敗行為防止法(FCPA)に基づく米司法省の調査を受けている。オリンパスの米国子会社Olympus Corporation of the Americasが2011年10月に米司法省に自主的に開示したことで、同省の調査が始まり、同省との協議が続いている。この協議の「現時点における進捗状況等」に基づいて、オリンパスは将来の罰金などの支払いに備え、24億2100万円を特別損失に計上することにしたという。

 ■FCPA違反疑惑に登場する会社の出資関係

オリンパス(OT)
  ↓ 100%出資
Olympus Corporation of the Americas(OCA、アメリカ、カナダおよびラテンアメリカにおける地域統括会社、米ペンシルバニア州)
  ↓ 100%出資
Olympus Latin America, Inc.(OLA、販売会社、米フロリダ州)
  ↓ 99.6%出資(残り0.4%はOTの直接出資)
Olympus Optical do Brasil, Ltda. (OBL)(OLAのブラジル子会社)

 この問題は、ブルームバーグ・ニュースが2012年8月1日、オリンパスの木本泰行会長(当時)がインタビューを受けた際に明らかにしたとして報じた(注2)。その記事によれば、オリンパスは「医師に金銭は提供していな

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