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検察官の冒頭陳述の要旨、鳩山首相元秘書の初公判で

 

平成22年3月29日

東京地方裁判所刑事第10部殿

 被告人勝場啓二に係る政治資金規正法違反被告事件につき、検察官が証拠により証明しようとする事実は、下記のとおりである。

第1 被告人の身上経歴等

 被告人は、昭和62年8月、鳩山由紀夫衆議院議員(以下「鳩山議員」という。)の公設第二秘書となり、平成2年ころからは、鳩山議員の事務所の経理事務を統括していた。

 その後、被告人は、平成6年1月に鳩山議員の公設第一秘書となったが、本件後の平成21年6月、鳩山議員から公設第一秘書を解任されて退職した。

 ■公私の資金を一体管理

第2 鳩山議員の事務所、友愛政経懇話会及び北海道友愛政経懇話会の概要等

1 鳩山議員の事務所の概要

 鳩山議員は、東京と地元選挙区である衆議院小選挙区北海道第9区内に事務所を有していた。

 東京には、議員会館内と周辺の民間ビルに事務所を置いており(以下、両者をまとめて「東京事務所」という。)、後者は、平成15年2月以降、東京都千代田区永田町所在のビルに置かれていた。東京事務所の資金管理は、被告人が統括していた。

 また、地元選挙区では、室蘭、登別、伊達、苫小牧及び静内に事務所を置いていた(以下、これらの事務所をまとめて「地元事務所」といい、各別には、「室蘭事務所」などという。)。地元事務所の資金管理は、被告人の指示を受けて北海道友愛政経懇話会の会計責任者に選任されていた佐々木勉(以下「佐々木」という。)が担当していた。

2 友愛政経懇話会の概要

 友愛政経懇話会は、鳩山議員の政治活動全般を支援することを目的として、平成7年1月9日に設立され、同日付けで鳩山議員の資金管理団体として指定された政治団体であり、その代表者に鳩山議員が就任し、その設立以降平成21年6月までの間、会計責任者に芳賀大輔(以下「芳賀」という。)が、会計責任者の職務代行者には被告人がそれぞれ選任されていた。同会の主たる事務所は、鳩山議員の議員会館内の事務所とされていた。

 もっとも、友愛政経懇話会の会計責任者であった芳賀は、鳩山議員の政策秘書として、陳情処理や国会対応を統括していたため、会計責任者の職務代行者であった被告人を補助者として、被告人に同会の経理事務全般を担当させており、同会の収支報告書についても、被告人が、芳賀に代わって一人で作成した上、宣誓書の会計責任者の氏名の記載及び押印も代行して、提出していた。

3 北海道友愛政経懇話会の概要

 北海道友愛政経懇話会は、鳩山議員の社会的、政治的活動を支援することなどを目的とする政治団体であり、平成14年12月16日付けで現名称に変更されて以降平成21年6月までの間、代表者に芳賀が就任し、会計責任者には佐々木が選任されていた。同会の主たる事務所は、室蘭事務所とされていた。

 北海道友愛政経懇話会の経理及び収支報告書の作成・提出事務は、佐々木が行っていたが、同人は、被告人に対し、同会と地元事務所の収支をまとめた月次集計表を送信するなどして報告するとともに、同会の収支報告書については、後記第4で詳述するとおり、友愛政経懇話会の収支報告書と連動することから、被告人の指示を受けながら作成・提出していた。

4 東京事務所、友愛政経懇話会及び北海道友愛政経懇話会の資金管理状況

 被告人が鳩山議員から任されて管理していた東京事務所の資金には、〔1〕友愛政経懇話会が受け入れた寄附収入や政治資金パ一ティ一収入、〔2〕後記第3の1(1)で述べる鳩山議員から提供される資金、〔3〕後記第3の1(1)で述べる鳩山議員の実母であるAから同議員に対する資金援助の趣旨で被告人に渡される資金があった。被告人は、これらの資金を区別することなく一体として管理・保管し(以下、この被告人が一体として管理・保管していた資金を「被告人管理資金」という。)、その中から、友愛政経懇話会の支出と鳩山議員個人の公私の支出を賄っていた。

 一方、佐々木が地元事務所で管理していた資金には、〔1〕北海道友愛政経懇話会が受け入れた寄附収入や政治資金パ一ティ一収入、〔2〕被告人管理資金から送金される年間1億円弱の資金があり、その中から、北海道友愛政経懇話会の支出と鳩山議員個人の支出を賄っていた。

第3 友愛政経懇話会の収支報告書の虚偽記入(公訴事実第1ないし第5記載の各犯行)

■母から息子に月1500万円

1 犯行に至る経緯

(1) Aから資金提供を受けてきた経緯等

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