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グリーンピース鯨肉持ち出し事件 青森地裁判決の要旨

 本件の争点は、【1】判示窃盗の点につき被告人らに不法領得の意思があったかどうか、【2】被告人らの行為(判示所為の全体を指す。以下同じ)が正当行為に当たるかどうか、【3】被告人らの行為を建造物侵入、窃盗の罪に問うことが憲法 2 1条に違反するかどうか、【4】被告人らの行為を建造物侵入、窃盗の罪に問うことが市民的及び政治的権利に関する国際規約(いわゆる国際人権規約B規約。以下、単に 「B規約」という。) 1 9条に違反するかどうか、の 4点である。

 当裁判所は、争点【1】について、被告人らには不法領得の意思があったと判断し、争点【2】について、被告人らの行為は正当行為に当たらないと判断し、争点【3】及び【4】について、被告人らの行為を建造物侵入、窃盗の罪に問うことは憲法 2 1条にも B規約 19条にも違反しないと判断し、判示のとおり有罪の認定をした。

 その理由の骨子は、次のとおりである。

1  争点【1】について

 本件の犯行に至る経緯、犯行状況及び犯行後の状況などを総合すると、被告人らは、自分たちが独自に計画した調査活動を行う中で、証拠収集の手段として本件建造物侵入、窃盗の犯行に及んだものであって、窃取した本件段ボール箱を証拠として確保すると、最終的にこれを捜査機関に提出するに先立ち、自分たちの調査活動の成果として公表しており、しかも、その過程で、被告人らは、窃取した本件段ボール箱を開披し、箱の中身が鯨肉であることを確認した上、その肉片をサンプルとして採取するなど、その物の所有者でなければできないような利用ないし処分をしているのであるから、被告人らに不法領得の意思があったことは明らかである。

2  争点【2】について

 関係証拠を総合す

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