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 おそらく民主党が一定の勝利を収めて、自民党は解党の危機にますます直面するだろうと思うが、これはもう国民が簡単に言えば、物と金を誘導する時代から決別し始めているということだろう。物ではなくて心だ、と言うと面はゆいし、正確でもない。あえて言えば人間のつながりの再構築、コミュニティの再構築といったことを国民が求めているということではないだろうか。

 それはもちろん昔の農村や下町の共同体の復活ということではないし、会社共同体の復活ということでもない。かといって、そういう共同体がこのままどんどん解体していっていいのかというと、まあ、これくらいで止めておいた方がいい、もしかすると、もう少し家族や地域や会社という共同体がしっかりしたほうがいいかも、という気持ちが国民に芽生えてきている。しかも特に若い世代でそうなっていると思う。

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筆者

三浦展

三浦展(みうら・あつし) 三浦展(消費社会研究家、マーケティングアナリスト)

消費社会研究家、マーケティングアナリスト。1958年生まれ。一橋大社会学部卒業。情報誌『アクロス』編集長や三菱総合研究所主任研究員を経て、消費・都市・文化研究シクンタンク「カルチャーズスタディーズ研究所」主宰。著書に『「家族」と「幸福」の戦後史』『下流社会』『ファスト風土化する日本』『シンプル族の反乱』『マイホームレス・チャイルド』など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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