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無罪確実の元厚労省局長 落下傘・パズル方式で濡れ衣

魚住昭

魚住昭 魚住昭(ジャーナリスト)

 6月22日、大阪に行った。大阪地裁で開かれた村木厚子・厚労省元局長の論告求刑公判を傍聴するためだ。検察は午後1時半から5時まで3時間以上に渡って論告し、彼女に懲役1年6月を求刑したが、聞いていてアホらしかった。

 5月26日の前回公判で裁判所は検察側が証拠請求した検事調書43通のうち34通を却下している。彼女の指示を受けて偽の公的証明書を発行したとする上村勉・元係長の調書もすべて却下した。判決文を書くのに不可欠な証拠として残っているのは、彼女の関与を全面否定した上村元係長らの法廷証言だけである。

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筆者

魚住昭

魚住昭(うおずみ・あきら) 魚住昭(ジャーナリスト)

ジャーナリスト。1951年、熊本県生まれ。一橋大法学部卒。75年、共同通信社入社。社会部記者として87年から司法クラブに在籍しリクルート事件などを取材。96年退社。司法分野や人物フィクションの執筆をしている。著書に『特捜検察』『渡邉恒雄 メディアと権力』『特捜検察の闇』『野中広務 差別と権力』(講談社ノンフィクション賞)など。2014年6月、WEBRONZA筆者退任

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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