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比較病理学者・佐藤博先生の遺言

野呂雅之

野呂雅之

「口蹄疫(こうていえき)は治るんだよ。免疫が出来るんだ。すぐに殺処分をしなくてもいいんだ。その背景にある問題を朝日新聞はちゃんと書いてくれないか」

 北里大学名誉教授の佐藤博先生から電話があったのは5月28日のことだ。それが「遺言」になるとは、その時は思いもよらなかった。

 佐藤先生は北海道大学獣医学部の出身で、比較病理学が専門だ。実は私が北大でラグビーをしていたころ、ラグビー部長が当時北大助教授の佐藤先生だった。先生は何を伝えたかったのか。今回は私事にわたるテーマで恐縮だが、少しお付き合い願いたい。

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筆者

野呂雅之

野呂雅之(のろ・まさゆき) 

朝日新聞論説委員。1956年神戸市生まれ。産経新聞社を経て1991年入社。社会部で主に司法、経済事件、公害・環境問題を担当し、阪神大震災をきっかけに自然災害を中心とした「防災」にも取り組む。奈良・神戸総局デスク、大阪・東京社会部デスクなどを務め、2004年から現職。取材班による共著で『地球サミットハンドブック』『イトマン事件の深層』など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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