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 児童虐待事件が増えている。平成15年上半期には80件だった検挙件数は平成22年には181件に増加している。

 虐待事件が起きるたびに、行政が自宅に入り込めないことが事件の解決の遅れにつながっていることがつねに指摘されているが、まったく改善されない。これは昨今明らかになった、住所不明の高齢者が多数存在するという事件と共通した問題であって、この場合も、行政が記念品の贈呈の時などに可能な範囲で家の様子を確認していれば、もう少し早く事態が把握できただろう。

 新聞報道で見るかぎり、児童虐待をする親は離婚したシングルマザーであるか、母親が新しい男性と付き合ってから、母親と男性で虐待をするケースが多いように見える(もちろん実の両親による場合も多いが)。今回の大阪の事件もシングルマザーである。この場合、シングルマザーはなぜ自分の親元に帰らずに、風俗嬢として働いてまで一人で生活をしようとしたのかという疑問が浮かぶが、おそらくは容疑者自身とその親との関係がうまくいっていなかったのだろう。

 東京都の調査によると、

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筆者

三浦展

三浦展(みうら・あつし) 三浦展(消費社会研究家、マーケティングアナリスト)

消費社会研究家、マーケティングアナリスト。1958年生まれ。一橋大社会学部卒業。情報誌『アクロス』編集長や三菱総合研究所主任研究員を経て、消費・都市・文化研究シクンタンク「カルチャーズスタディーズ研究所」主宰。著書に『「家族」と「幸福」の戦後史』『下流社会』『ファスト風土化する日本』『シンプル族の反乱』『マイホームレス・チャイルド』など。

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