緒方健二
2010年09月16日
年端もいかぬ子供たちを虐待する事件の続発に怒っていたら、今度は高齢者の行方不明問題です。弱くて保護されるべき人たちが、なぜこうも蔑ろにされるのか。政府や役所が機能しないうえに、少なからぬ人々が倫理を失い、道理を弁えないいまの日本は、このままとことんまで堕落していくに違いありません。
「200歳の男性が戸籍上は生きていた」(長崎県壱岐市)など一連の問題発覚のきっかけは、東京都足立区での出来事です。民生委員からの届けを受けた警視庁が今年7月、戸籍上は111歳の男性宅で、白骨化したこの男性の遺体を見つけました。同居する家族らの話では、男性は1978年11月ごろ、「即身成仏する」と自室に閉じこもり、そのまま死亡したといいます。警視庁が司法解剖して死因を調べていますが、本当のことはわかっていません。
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