速水徹
2010年10月15日
両国間の複雑な歴史と因縁もあり、互いに、「負けられない一戦」という意識を強く秘めてのゲーム。日本代表は6万を超える地鳴りのような歓声の中で戦ったが、しかし、アウェーの異様な空気にもひるまず、よく走り、よく攻めた。
互いの意地が、ピッチのそこここで、ぶつかり合った。ディフェンダーの駒野が空中戦の競り合いで相手の激しい接触にあって転倒、右腕を骨折するなど、ボクシングで言えば壮絶な殴り合いのような試合だ。結果的にゴールネットを揺らすことはなく、スコアレス・ドロー。日本の韓国戦の連敗は「2」で止まったが、5年ぶりの韓国戦勝利はならなかった。
しかし、そうした数字など、この時点では、どうでもよいことだ。
ザッケローニ新監督が目指す方向性に、選手たちは確かな手応えを感じ取った。そのことこそが、何よりの収穫だ。
攻撃面では、「縦」への意識付けである。
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