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草食系男子という言葉を聞いた時、すでに「おじさん」である私としては、やはり少し情けない感じがした。しかし、よく考えると、自分も若い頃は草食系だったなと思う。昔と今の違いは、昔は草食系男子でも肉食系を目指さないといけない、せめて一時だけでも、がんばって肉食系を演ずるべきだという風潮があったということ。今はそれがあまりないのだろう。

 と同時に、草食系男子を女子自身が望んでいる面がある。女子は男子と反対で、昔は、草食系であるように演ずるべきだという風潮があった。そうしないとお嫁に行けないからである。だが、今は、肉食系女子は肉食であることを隠さないで済むようになったようだ。

 肉食系女子は肉食系男子を好むのか、草食系男子を好むのか。また、草食系女子は肉食系男子を好むのか、草食系男子を好むのか。これはよくわからない。だが、かつては高学歴、高収入、高身長の「三高」が結婚相手の男子に求める条件だったのに、近年は、低姿勢、低依存、低リスクの「三低」が条件になったという噂もある。低リスクとは、リスクの大きな職業についていないということなので、三高と同じじゃないかと私は思うが、低姿勢とは、女子に対して上から目線で接しないこと、低依存とは、家事を女子に依存しないことだという。

 肉食系男子は昔ながらの「風呂、飯、寝る」の亭主関白になりそうで、低姿勢、低依存とは言い難い。それに対して、草食系男子は、風呂は自分で沸かすし、飯は自分で作るし、眠くなれば一人で寝て、女子に迷惑をかけないイメージなのだろう。だとすれば、働く女性が増える今後は草食系男子こそが求められるのだろう。 ・・・ログインして読む
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筆者

三浦展

三浦展(みうら・あつし) 三浦展(消費社会研究家、マーケティングアナリスト)

消費社会研究家、マーケティングアナリスト。1958年生まれ。一橋大社会学部卒業。情報誌『アクロス』編集長や三菱総合研究所主任研究員を経て、消費・都市・文化研究シクンタンク「カルチャーズスタディーズ研究所」主宰。著書に『「家族」と「幸福」の戦後史』『下流社会』『ファスト風土化する日本』『シンプル族の反乱』『マイホームレス・チャイルド』など。

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