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施設がお粗末な日本、2度目の招致は困難

潮智史

潮智史 朝日新聞編集委員

日本が念願の単独招致に名乗りをあげているサッカーの2022年ワールドカップ(W杯)の開催国が12月2日(日本時間3日未明)にスイス・チューリヒで開かれる国際サッカー連盟(FIFA)の理事会で決まる。2002年の日韓共同開催から20年をへて、日本にあの興奮が再びやってくるのか。残念ながら、日本サッカー協会を含めて、そんなわくわく感も熱意もサッカー界に漂っていない。

 そもそも情勢が厳しいことは早くから予想されていた。従来、開催年の6年前に決められてきた開催国は今回初めて2018年、22年の2大会を同時に決めることになった。当初、両大会への立候補を表明した日本だったが、日本サッカー協会の犬飼基昭・前会長が招致をぶちあげた時点ですでに18年大会は欧州が有力視されていた。のちに18年の立候補を取り下げて22年に絞り込んだが、1994年大会を開催している米国、韓国、オーストラリア、カタールの4カ国との招致争いとなった。

 オーストラリアとカタールはそれぞれオセアニアと西アジアで初めての開催をうたうのに対して、日本と韓国には2002年に開催したばかりという印象が常につきまとってきた。また、サッカー不毛の地といわれて久しい米国は94年に過去最多の約359万人の観客を集めた実績があり、今回もアメリカンフットボールの大型競技場を使うことで記録を塗り替える可能性を掲げている。さらに、FIFAの事前視察などの評価によると、テレビ放映権料も大きなメリットがあると認めている。

 意外な指摘かもしれないが、日本が苦戦を強いられてきた大きな要因のひとつは競技場など施設のお粗末さだ。わずか8年前にワールドカップを開いたばかりではないか、というのが自然な反応だろう。

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筆者

潮智史

潮智史(うしお・さとし) 朝日新聞編集委員

朝日新聞編集委員。1964年生まれ。87年入社。宇都宮支局、運動部、社会部、ヨーロッパ総局(ロンドン駐在)などを経て現職。サッカーを中心にテニス、ゴルフ、体操などを取材。サッカーW杯は米国、フランス、日韓、ドイツ、南アフリカ、ブラジルと6大会続けて現地取材。五輪は00年シドニー、08年北京、12年ロンドンを担当。著書に『指揮官 岡田武史』『日本代表監督論』。

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