メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

報道も市民も「グローバル観戦力」を学べ

倉沢鉄也

倉沢鉄也 日鉄総研研究主幹

広州のアジア大会が終わり、日本は史上最低のメダル数で中国韓国に大きく水を開けられたという。五輪も含めた大量のスポーツ種目のパッケージ大会におけるメダルの量は、当然ながらその国の人口、経済規模と成長段階、スポーツと政治行政の結びつきの強さ、そして種目の細分化度合い(例えば野球は1つ、水泳は男子だけでも10以上)と国としての得手不得手によって決まる。

 要するに、メダルの数を取りたければ現行制度でより種目が細分化された競技の選手層を厚くすること、そのスポーツ種目において選手の強弱上重要とは言えない種目に力を入れること(例えばテニスとはシングルスの成績がすべての世界であり、ダブルスの実績への評価は低く、タイトルとしてはねらい目と言える)が最も現実的な策である。それはスポーツ政策の指標としては意味があるのかもしれないが、正直言って選手に無関係な「外野」の努力に過ぎない。メダル数に踊る市民はスポーツの見方を学ぶ必要がある。

 その上で、アジアにおける日本のスポーツの実力を論じることも、まったく重要でない。およそスポーツの競争フィールドは「事実上の全世界」か「全日本リーグ」のどちらかであり、アジアの他国選手をライバル視して自分を高めることはよいことだが、アジアで勝つか負けるかはその過程でしかないからだ。 ・・・ログインして読む
(残り:約962文字/本文:約1514文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

倉沢鉄也

倉沢鉄也(くらさわ・てつや) 日鉄総研研究主幹

1969年生まれ。東大法学部卒。(株)電通総研、(株)日本総合研究所を経て2014年4月より現職。専門はメディアビジネス、自動車交通のIT化。ライフスタイルの変化などが政策やビジネスに与える影響について幅広く調査研究、提言を行う。著書に『ITSビジネスの処方箋』『ITSビジネスの未来地図』など。

倉沢鉄也の記事

もっと見る