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河村市長よ、劇場気分では困る

伊藤智章

伊藤智章

 今度ばかりは、名古屋市の河村たかし市長も策におぼれすぎていないか。

 自分で呼びかけた市議会解散の直接請求が不発の見通しになると、年末にも市長をいったん辞職して、市長選に再立候補する、と言い出した。さすがに公言はしないが、その日程は盟友で元自民党の衆院議員、大村秀章氏が出る来年2月の愛知県知事選に合わせ、ダブル勝利をねらう作戦が、みえみえだ。

 なるほど、愛知県知事も前回選挙以前は共産党をのぞくオール与党体制で、河村氏以前の名古屋市政同様、首をかしげることが多かった。環境をテーマにしながら、跡地の大規模開発構想が海外からも批判され、ぎりぎりになって変更した2005年の愛知万博の混乱は記憶に新しい。健全なチェックが働かないから方向転換が遅れる。

 でも、河村氏が今回、自分で知事選に出る、というならともかく、盟友を応援するために市長選をセットする、というのは、どうなのか。あまりに大義がない。

 もともと市議会リコールをこの時期に仕掛けたのも、出直し市議選を知事選に合わせるねらいがあったから。やはり自分もやめてトリプル選挙にし、市議選には、自ら率いる地域政党「減税日本」の候補を大量に立てる予定だった。

 リコール署名は

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筆者

伊藤智章

伊藤智章(いとう・ともあき) 

朝日新聞宮古支局長(岩手県)。1960年生まれ。88年入社、名古屋、東京社会部などを経て、05年から論説委員(名古屋在勤)。名古屋報道センター員兼論説委員を経て、11年6月から現職。東海3県の行政、事件、裁判関係の論説記事を担当。水問題を中心とする環境、自殺問題などについても執筆。共著に『ドキュメント官官接待』など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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