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国際性が問われた1年~スポーツ私的ベスト3

松瀬学

松瀬学 ノンフィクションライター

ことし、スポーツの世界で深く考えさせられた出来事のベスト3を決めた。独断と偏見で。共通テーマが『国際性』か。

 第一位は平凡ながら、サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会での日本代表の16強入りである。岡田武史監督が夢の目標として掲げていた「ベスト4」には届かなかったけれど、巷の「1次リーグ敗退」の予想を裏切ってくれた。苦境に立ったチームは一丸となって健闘したといっていい。

 現地を取材していないので、戦術やシステム論には触れない。サッカーをみていつも驚くのは代表選手の海外組の多さである。とくにエースとなった本田圭佑ほか、松井大輔、大久保嘉人ら、球際に強くなり、瞬時の判断、素早いプレーに対応できるようになっていた。プレッシャーをかけられたときのドリブルなど、海外の強豪リーグでもまれないとやはりダメなのだ、と思ったものだ。

 どの競技も世界で勝つには、選手たちは極力、海外のリーグでプレーすべきだろう。ラグビーの日本代表なんて日本人の海外組ゼロである。これじゃ、世界で勝つことを放棄しているのでは、と疑ってしまう。

 サッカーに話題を戻せば、よくはやったものの、岡田監督の目標ラインには届かなかったのはなぜなのか。称賛一色、この検証がメディアではほぼゼロである。これはもう、「サッカー文化」の未成熟さとしかいいようがない。ほんとうにサッカーを好きなのか。Jリーグや日本に継続的な熱はない。それが選手層の薄さ、ファン、メディアの視点の甘さ、無節操さにつながっている。

 2位。これまたサッカーもので、 ・・・ログインして読む
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筆者

松瀬学

松瀬学(まつせ・まなぶ) ノンフィクションライター

ノンフィクションライター。1960年、長崎県生まれ。早稲田大学ではラグビー部に所属。83年、早大卒業後、共同通信社入社。運動部記者としてプロ野球、大相撲、オリンピックなどを担当。02年に退社。人物モノ、五輪モノを得意とする。著書に『汚れた金メダル』(ミズノスポーツライター賞受賞)、『早稲田ラグビー再生プロジェクト』、『武骨なカッパ 藤本隆宏』。

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