三浦展(みうら・あつし) 三浦展(消費社会研究家、マーケティングアナリスト)
消費社会研究家、マーケティングアナリスト。1958年生まれ。一橋大社会学部卒業。情報誌『アクロス』編集長や三菱総合研究所主任研究員を経て、消費・都市・文化研究シクンタンク「カルチャーズスタディーズ研究所」主宰。著書に『「家族」と「幸福」の戦後史』『下流社会』『ファスト風土化する日本』『シンプル族の反乱』『マイホームレス・チャイルド』など。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
三浦展
児童養護施設にランドセルを届けたのが伊達直人というニュースを最初に聞いた時は、何のことかわからなかったが、タイガーマスクのことだと知って納得した。小学校時代に私も毎週タイガーマスクをテレビで見ていた。
タイガーマスクを漫画やテレビで見ていたのは私の同世代のはずだ。つまり今48-55歳くらい。おそらく最初にランドセルを届けたのはその世代だろう。まだ貧しかった日本の社会を知っている世代だとも言える。
それに続いて現れた伊達直人氏たちは、私はきっともっと年配ではないかと思った。住宅ローンと教育費で家計を逼迫されている私の世代には、人に寄付をする余裕はあまりないと思ったからである。
しかしさらに伊達直人氏が増えてくると、その中には23歳のアルバイト青年も含まれている。こうなると、世代論ではもう語れない。
こうした寄付行動が増える一つの大きな理由は、税制などへの不満があると思う。
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