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能力高いが外国人ばかりだと白けるラグビー日本代表

松瀬学

松瀬学 ノンフィクションライター

同じフットボールだもの、もっとラグビーもスポットを浴びていい。サッカーのアジア・カップで“ザック・ジャパン”が優勝した。同じ日、ラグビーのトップリーグのプレーオフ決勝が行われ、三洋電機がサントリーに逆転勝ちし、初の単独優勝を飾った。

 ゲームとしてはオモシロかった。三洋電機もサントリーもボールをはやく動かし、互いにブレイクダウン(タックル後のボール争奪戦)でからだを張った。三洋は「我慢の勝利」である。「防御」と「ブレイクダウン」で我慢し、イッキにカウンター攻撃を仕掛けた。

 ラグビーでは攻守を転じることを「ターンオーバー」という。三洋電機はこれがうまい。突っ込んでラックをつくりにくるサントリーに対し、三洋の選手はあまり倒れない。タックラーが相手を倒す際、すかさず二人目がボールに絡み、奪い返す。元ニュージーランド代表のSOトニー・ブラウンなど、反則ぎりぎりの位置からボールに仕掛けていく。

 ひと言でいえば、ブレイクダウンでの「経験値」が高いということになる。ここぞと言う時の集中力、とっさの判断力、集散・結束力に長けているのである。後半の中盤。ゴール前のラックからモールをつくり、FW、バックスの11人が一体となって押し込んだ。

 ゴールも決まって17点差。これで三洋の飯島均監督は勝利を確信したという。SOブラウンも、主将の霜村誠一もモールに加わった。トライへの執着、仲間との結束、勝利への欲求。流れの中で人数を増やしながら、まっすぐ押していくのは意外と難しい。

 収穫は、WTB山田章仁の活躍である。ユニークな髪形をなびかせながら、トライを挙げた。MVPにも輝いた。引退した大畑大介に似たスター性を持つ。是非、ジャパンに抜てきしてもらいたいものだ。

 慶応を卒業し、ホンダから今季、三洋に移籍してきた。25歳の山田は意気盛んだ。

「大きな舞台が好きなんです。期待されると、ぼくは頑張っちゃうんです。(ジャパンに)いきたい。日本選手権でもっとアピールしたいナと思います」

 プレーオフ準決勝では、三洋電機がトヨタ自動車を、サントリーが東芝をそれぞれ破っていた。試合をみて思うのは、同時出場3人までとなった外国人選手の能力の高さである。とくにピンチ、チャンスで目立つ。

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筆者

松瀬学

松瀬学(まつせ・まなぶ) ノンフィクションライター

ノンフィクションライター。1960年、長崎県生まれ。早稲田大学ではラグビー部に所属。83年、早大卒業後、共同通信社入社。運動部記者としてプロ野球、大相撲、オリンピックなどを担当。02年に退社。人物モノ、五輪モノを得意とする。著書に『汚れた金メダル』(ミズノスポーツライター賞受賞)、『早稲田ラグビー再生プロジェクト』、『武骨なカッパ 藤本隆宏』。

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