潮智史
2011年12月06日
一方で、J2(Jリーグ2部)のチームからは「柏にできたのだから、我々にも可能性はある」という威勢のいい言葉もでている。いずれにしても、J2からの昇格→即J1優勝というのは来年で20シーズン目を迎えるJリーグそのものを刺激したことは間違いない。
柏の戦いぶりを見てきて、強く感じるのは「きちんとサッカーに取り組んだ」ということだ。日本代表選手がいるわけでもなく、手元にある戦力に競争原理を持ち込み、チームとしての戦い方を浸透させ、相手を分析して目の前の試合に全力を尽くす。いわば当たり前のことを当たり前にやった。ネルシーニョ監督は優勝を決めた最終戦の記者会見でこう話した。「選手にはスタンダードという言葉で、繰り返し話をしてきた」。スタンダードとは、守備の原則、ひとりひとりのポジショニングと役割を果たすこと、パスミスがないこと、などなど。「これらのひとつでも欠ければ、チームは機能しない。チームとしてやるべきことができていないときに、それに気づいてほしいから『スタンダード』という言葉を使って話している」と。
優勝を決めた浦和レッズ戦は、今シーズンを通してみても前半の戦いぶりは素晴らしい内容だった。だからこそ、
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください