宇野常寛(うの・つねひろ) 宇野常寛(批評家)
批評家。1978年生。批評誌〈PLANETS〉編集長。文学、サブカルチャー、コミュニケーション論など幅広く評論活動を行う。著書に『ゼロ年代の想像力』。共著に更科修一郎との時評対談集『サブカルチャー最終審判 批評のジェノサイス』。近著に『母性のディストピア(仮)』など。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
宇野常寛
1978年生まれの私は、中学校1年生のときにいわゆる「バブル崩壊」を経験し、以降は基本的に「右肩下がりの」「失われた20年」と呼ばれる時代を生きてきた。マスメディアは基本的に厭世的なモードで人々に語り、そして「こんな時代だから」「あえて希望を」と、まるで傷の付いたレコードのように繰り返している。ついこの間出演した「若手評論家勢ぞろい」という触れ込みの討論番組にも