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中畑清監督の離脱から今季のベイスターズを占う 

大坪正則(スポーツ経営学)

大坪正則 大坪正則(帝京大学経済学部経営学科教授)

 2月2日、プロ野球(NPB)キャンプイン2日目、横浜DeNA(以下、横浜)ベイスターズの中畑清監督がインフルエンザにかかっていることが判明、現場を離脱した。今、インフルエンザが大流行しているので仕方がないと言えないこともないが、病気に最も気を付けるべき指揮官が健康管理を怠っていたことは否定できない。

拡大キャンプ初日、指導にあたっていたDeNAの中畑清監督=2012年2月1日、沖縄・宜野湾

 現時点で今シーズンの大胆な予測を私の流儀で試みるとすれば、横浜は早くも今シーズンの優勝争いに暗雲が漂い始めたと判断せざるを得ない。現状では、横浜の長期低迷からの脱出は容易ではなく、前途多難の予感がする。

 プロリーグでは、選手年俸総額とチーム戦力は1:1の比例関係にあるが、1:1を維持する条件の一つに選手の故障(ケガや病気を含む)を最小限に抑えることが含まれる。例年のことだが、シーズン終盤に入り1勝の重みが増す段階に入って主力選手が故障して、結局ペナントレースから逸脱する球団が出てくる。

 この良い例が、イチロー選手が所属するシアトル・マリナーズだ。イチロー選手は試合前後に体のケアに充分な時間を費やすことで有名だ。だから、ほとんどのシーズンで全試合出場を果たしているが、他のマリナーズの選手の大半がイチロー選手ほどの気配りをしていないのか、全試合出場をしていない。選手の故障が多ければ優勝争いから遠ざかるのは自明の理。マリナーズが長期にわたって低迷している原因の一つに、選手の故障の多さを挙げることができる。だから、選手はもちろんのこと、球団も選手が故障しないように最善の予防策を講じなければならない。

 そうは言っても選手も人間。故障防止に熱心な選手がいる一方で、健康管理に無頓着な選手がたくさんいることも事実だ。選手の故障防止は重要と分かっていても、選手個人の管理にまで及ぶことなので、球団が管理強化を打ち出すことに躊躇するのも無理はない。

 そこで、監督が重要な役割を演じなければならない。選手たちを最も強く掌中に収めているは監督だからだ。この選手管理術については、NPBの長い歴史の中で、読売ジャイアンツの

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筆者

大坪正則

大坪正則(おおつぼ・まさのり) 大坪正則(帝京大学経済学部経営学科教授)

1947年生まれ。1970年、伊藤忠商事に入社。1981~85年まで、アメリカのニューヨークとデンバーに駐在。情報通信総合企画室などを経て 1986年、NBAプロジェクトマネジャーに。現在、帝京大学経済学部経営学科教授。専門はスポーツ経営学。著書に『パ・リーグがプロ野球を変える』『スポーツと国力』(以上、朝日新書)、『プロ野球は崩壊する!』(朝日新聞社)、『メジャー野球の経営学』(集英社新書)など。2014年3月4日、死去。

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