潮智史
2012年03月22日
「谷間の世代」という言い方は、この世代が3年前に挑んだU20ワールドカップ(W杯)エジプト大会アジア予選で韓国に敗れ、予選敗退したためについたものだ。このとき、日本のU20W杯出場は7大会連続で途切れたのだった。
銅メダルを手にしたメキシコ五輪から28年ぶりに出場した1996年アトランタ五輪以来、男子サッカーは5大会連続出場となるが、五輪代表チームを取り巻く環境は時代とともに変化してきた。
黄金世代と呼ばれた2000年シドニー五輪では中田英寿、小野伸二、稲本潤一、高原直泰らが中心。中学時代にJリーグ発足の熱狂を目の当たりにした彼らも中田を除けば、国内組のJリーガーだった。年齢制限のないA代表選手でさえ、主力の多くが海外クラブに所属するようになったのは2010年W杯南アフリカ大会の前後からである。04年アテネ五輪、08年北京五輪とU23代表チームの編成も国内組を中心にしつつ、少しずつ選手が海外移籍する流れになってきていた。Jリーグを経ずに、高校卒業と同時に海外クラブに渡る宮市亮のようなケースも出てきた。
今回のロンドン五輪予選を通じて、関塚隆監督が最も頭を痛めたのは、
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください