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日本では電子書籍は普及しない

川本裕司

川本裕司 朝日新聞社会部記者

 ネット通販大手の楽天が19日から電子書籍端末「コボタッチ」の発売を始めた。米国の電子書籍市場を端末「キンドル」で牽引してきたアマゾンも年内にキンドル日本版を販売することを表明している。急速な普及を見込み過去に何度もうたわれた「電子書籍元年」が「今年こそは」と、実現を期待する声が聞こえてくる。しかし、米国と書籍をめぐる状況が大きく異なる日本で電子書籍が広く普及することはない、と見るのが妥当だろう。

 楽天が買収したカナダ・コボ社が製造するコボタッチの売り物は、税込み7980円という安さだ。2日にコボタッチの記者発表会を開いた三木谷浩史・楽天社長は「これまでメーカーがチャレンジしてきたが、残念ながらうまくいっていない。誰もがアクセスできるオープンで、グローバルなデバイスであるコボタッチで読書革命を起こしたい。思い切った挑戦価格にした。販売台数は非公開だが、ナンバーワンのプレーヤーになることが目標だ」と強気の宣言をした。

 こうした掛け声に反して、電子書籍市場は伸び悩んでいる。ネット動向に詳しいインプレスR&Dが3日に発表した2011年度の電子書籍の市場規模は629億円と、

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筆者

川本裕司

川本裕司(かわもと・ひろし) 朝日新聞社会部記者

朝日新聞社会部員。1959年生まれ。81年入社。学芸部、社会部などを経て、2006年から放送、通信、新聞などメディアを担当する編集委員などを経て、19年5月から大阪社会部。著書に『変容するNHK』『テレビが映し出した平成という時代』『ニューメディア「誤算」の構造』。

 

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