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【ニューヨークから】 メジャーリーグ、低迷チームの来季は?

大坪正則 大坪正則(帝京大学経済学部経営学科教授)

 8月末、ニューヨークのシティ・フィールドで、メジャーリーグのニューヨーク・メッツ対ヒューストン・アストロズの試合を観戦した。両チームはここ数年低迷を続けている点で似た者同士だ。

 9月5日時点で、メッツは65勝72敗。ナショナル・リーグ東部地区の4位。首位のワシントン・ナショナルズから19.5ゲームの差をつけられている。一方のアストロズは42勝95敗。同リーグ中部地区の最下位。首位のシンシナティ・レッズから40.5ゲームの差。両チームはともに優勝争いに加わる位置になく、ワイルドカードの可能性からもほど遠い。

 ちなみに、プレーオフは、東部・中部・西部の3地区の優勝チーム、及びそれ以外のチームの中から最も勝率の高い2チーム(「ワイルドカード」)の計5チームによっておこなわれる。そして、プレーオフを勝ち抜いてリーグ優勝したチームが最終決戦であるワールドシリーズに進出する。

 チームが勝利を重ねて優勝争いを演じるのは容易なことではない。戦力強化のために大金を叩いても、肝心の選手が期待通りに働かなかったり、オーナー・球団社長・ゼネラルマネジャー(GM)・監督・選手の間の意思の疎通がうまくいかない、といったことが往々にして起こるからだ。

 これに球団の売却が絡むと、チームを一つにまとめることがいっそう難しくなる。メッツとアストロズの現状はチーム内部の不安定によってチーム成績がさえない典型的な例と言える。

 メッツ低迷の原因はオーナーのフレッド・ウィルポン氏とGMのオマー・ミヤマ氏が関係する。2008年末に巨額金融詐欺事件が発覚した。ウィルポン氏が詐欺事件で大きな損出を被ったわけではないが、事件の当事者であるバーニー・メイドフと親交が深かったことから詐欺被害者の管財人から被害額の一部負担を求められ、現在係争中だ。

 彼が裁判に負ければ

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筆者

大坪正則

大坪正則(おおつぼ・まさのり) 大坪正則(帝京大学経済学部経営学科教授)

1947年生まれ。1970年、伊藤忠商事に入社。1981~85年まで、アメリカのニューヨークとデンバーに駐在。情報通信総合企画室などを経て 1986年、NBAプロジェクトマネジャーに。現在、帝京大学経済学部経営学科教授。専門はスポーツ経営学。著書に『パ・リーグがプロ野球を変える』『スポーツと国力』(以上、朝日新書)、『プロ野球は崩壊する!』(朝日新聞社)、『メジャー野球の経営学』(集英社新書)など。2014年3月4日、死去。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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