稲垣康介
2013年01月08日
澄み切った青空。遠くに雪化粧した富士山がくっきり見えた。
1月4日、2020年五輪の東京招致委員会の仕事始めがあった。
「あと8カ月強、やるべきことをすべてやって勝っていきたい」
「オールジャパン態勢で力をいただいている。いよいよ決戦の年。一枚岩で成功させなければなりません。日本が元気になるように」
招致委の水野正人専務理事は力強くスタッフに呼びかけた。
東京がイスタンブール(トルコ)、マドリード(スペイン)と争う招致レースは、9月7日にブエノスアイレスで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で決着する。7日にスイス・ローザンヌのIOC本部で開催計画を記した立候補ファイルを提出し、国際プロモーションも8日から解禁。招致合戦が熱くなる。
果たして、東京は勝てるのか。
「1次選考のとき、東京の評価は高かったし、五輪準備のために4千億円を超す積立金がある都市なんてほかにないから有力だよ」。希望的観測を込めてこう話すことはできる。でも、残り8カ月の段階で明快に答えられる人は世界のどこにもいない。
3都市が残ったから「均等に3等分したら33%。東京はちょっと低いぐらいかな」。私はそう答えるようにしている。
16年大会招致で、東京がリオデジャネイロ(ブラジル)に敗れたときを思い出したい。
08年夏の1次選考で東京の評価は一番高く、リオは5番目だった。
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