久田将義
2013年04月05日
関東連合と違い、怒羅権の特徴としては犯罪が非常に荒っぽい点だ。強盗、傷害など経済行為ではなく直接暴力に訴える事が多い。
オリジナルに取材をする事を信条としている僕は、葛西の怒羅権の初代にインタビューを試みたが既に彼は他媒体の取材を受け、何らかのトラブルがあったらしく、側近を通して取材を申し込んだのだが、どうしても応じてもらえなかった。
が、十代目総長のインタビューには成功した。地元東西線西葛西駅付近で会った彼は後輩を引き連れてきた。冷静で落ち着いたイメージだった。暴力団との抗争も厭わないという評判だったが実際に彼も同じ事を言っていた。
終始、礼儀正しかった彼だが、一回ぞっとするような目つきをした事があった。彼から借りた写真を失くしてしまったのである。が、データは残っていたのでそれをプリントして総長に返却した。納得はしてくれたのだが一瞬「まさか捨てたんじゃないでしようね」と言った時の眼は忘れられない。他の暴走族から「包丁軍団」と恐れられた集団ではあると背筋が凍ったものだ。写真はバイクに乗っているメンバー。旗は中国国旗だったのが印象的だった。後に、彼は架空請求で逮捕されてしまう。初代の総長を「怒羅権の父」とリスペクトしていたのを思い出す。
友好団体の関東連合と異なり、怒羅権の犯行は前述した通り荒っぽい。「特に吉林省、黒竜江などの出身者は荒っぽい」と怒羅権関係者は言う。
一方の王子華魂だが池袋西口を拠点としており、たまに会合をしては情報交換をしているようだ。この点は他の暴走族OBと変わらない。友好関係にある関東連合しかりである。が、関東連合ばかり注目されているが、こと渋谷のアンダーグラウンドシーンにおいては怒羅権OBの影響力が大きい。都内のクラブの実権を握っており、そこでギャル雑誌がイベントを開く、サークルがイベントを開く。そのあがりが怒羅権OBに入るからだ。また、資金だけではない。人脈においても特筆すべきである。ギャル業界を抑えるという事はギャルモデル事務所も傘下における。従って、
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください