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「新たな発見と変わらぬ課題と」東アジアカップ初優勝

潮智史 朝日新聞編集委員

 東アジアカップ初優勝を決めた韓国戦直後のインタビューでザッケローニ監督の言葉はとても前向きだった。

 「すぐに代表に呼ばれる選手もいるだろうし、少し時間をかけて呼ばれる選手もいるだろう」
 国内組の選手たちをテストする場をもっと早くに設けることができていれば。そんなニュアンスも含まれていたように聞こえた。
 テストで今後のチャンスをつかんだ選手は、柿谷(セ大阪)、豊田(鳥栖)、斎藤(横浜マ)、高萩(広島)ら攻撃陣に多かったと思う。ザッケローニ監督が新戦力の台頭を待つ「センターライン」という意味では、残念ながらボランチと呼ばれる中央のMFと中央のDF(センターバック=CB)に際立った存在は出てこなかった。
 CBの森重(FC東京)、千葉(広島)は能力のすべてを出し切った感じはしないが、同時にJリーグで見せる危うさも見せた。同じ反則やミスを繰り返したり、集中力が途切れてしまったり。ひとつのミスが失点につながる国際試合を考えると、ザッケローニ監督が現在の先発組である今野(ガ大阪)、吉田(サウサンプトン)をベンチに置いて起用するには相当な勇気が必要になるだろう。
 それでも、2勝1分けに終わった大会全体の印象はかなりポジティブなものだった。
 内容は試合を重ねるたびに良くなっていった。最初の中国戦では2点のリードを奪いながら、終盤の連続失点で引き分けに終わった。いわば急造の寄せ集め状態のチームが試合をコントロールできなかったことには仕方ない面もあるが、試合展開と残り時間をはかりにかけながら90分をマネジメントすることはメンバーが入れ替わっても共通する代表チームの課題と ・・・ログインして読む
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筆者

潮智史

潮智史(うしお・さとし) 朝日新聞編集委員

朝日新聞編集委員。1964年生まれ。87年入社。宇都宮支局、運動部、社会部、ヨーロッパ総局(ロンドン駐在)などを経て現職。サッカーを中心にテニス、ゴルフ、体操などを取材。サッカーW杯は米国、フランス、日韓、ドイツ、南アフリカ、ブラジルと6大会続けて現地取材。五輪は00年シドニー、08年北京、12年ロンドンを担当。著書に『指揮官 岡田武史』『日本代表監督論』。

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