メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

成長したラグビー日本代表の1年、さらなる課題は

松瀬学 ノンフィクションライター

 ラグビー日本代表の2013年シーズンの活動が終了した。15年ワールドカップ(W杯)で「トップ10」をターゲットとする日本は世界ランキングを昨年の同時期より1つ上げ、14位とした。個の意識とフィットネス(体力)の充実も、まだ発展途上。やらなければいけないことは山ほどある。

 日本代表の選手は春からの合宿中、朝5時半から、筋力トレーニング、ハードワークでからだを鍛えてきた。しかも1日3度の練習もザラ。「世界最高のフィットネス」をチーム目標に掲げ、基本となるストレングス、つまり個々の体幹や力強さ、体力が備わってきた。

 フィットネスがあって初めて、『ジャパン・ウェイ』(日本らしさ)が試合で生きてくる。しつこく「シェイプ(攻めの形)」を重ねて防御網を崩し、トライを奪うのである。この「アタッキング・ラグビー」で、春は、主力抜きの世界ランク5位のウェールズ代表から金星を挙げた。

 秋のシーズンでは世界最強のニュージーランド代表にノートライで完敗し、欧州遠征で2勝2敗の成績を残した。スコットランド(世界ランク9位)には17-42で敗れたものの、後半10分過ぎには1点差に詰め寄った。格下のロシア(同19位)、スペイン(同21位)には勝利を収めた。

 「日本のラグビーは着実に成長しています」。脳梗塞による入院で欧州遠征に帯同できなかったエディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)は退院後、そう総括した。

 「スクラム、ラインアウトのセットプレーは随分、成長した。でも、日本はポゼッション(ボール保持)をベースとし、勇気を持って、他国とは違うジャパン・ウェイを遂行することが必要になります。さらにフィットネスを上げ、もっともっと、はやくプレーしていかないといけません」

 確かにセットプレーの成長ぶりは目をみはらせる。元フランス代表フッカーのマルク・ダルマゾコーチの厳しい指導が浸透してきたようだ。欧州遠征では、スクラム、ラインアウトとマイボールは8割、9割方、クリーンボールを確保し ・・・ログインして読む
(残り:約829文字/本文:約1670文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

松瀬学

松瀬学(まつせ・まなぶ) ノンフィクションライター

ノンフィクションライター。1960年、長崎県生まれ。早稲田大学ではラグビー部に所属。83年、早大卒業後、共同通信社入社。運動部記者としてプロ野球、大相撲、オリンピックなどを担当。02年に退社。人物モノ、五輪モノを得意とする。著書に『汚れた金メダル』(ミズノスポーツライター賞受賞)、『早稲田ラグビー再生プロジェクト』、『武骨なカッパ 藤本隆宏』。

松瀬学の記事

もっと見る