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日米の指紋共有、日本に利点あるか

緒方健二 朝日新聞西部報道センター記者

 米国の捜査当局が持つ容疑者らの指紋データベースと、日本の警察庁が保管する指紋データベースを直結させ、照会し合う協定に2月7日、日米両政府が署名しました。2001年の9.11同時多発テロを経験した米国のテロ対策の一環で、米国側の強い要請に基づくものです。個人情報の中でも格別に慎重な取り扱いを求められる指紋情報を他国にさらすことになります。開始は、国会での承認や協定実施のための法律作りなどを経て数年後になる見通しです。ある警察幹部が「損はしない程度のもの」というこの制度、日本側にどんな利点があるのか、もうひとつよくわかりません。

●日本が最後
 協定の正式名称は「重大な犯罪を防止し、及びこれと戦う上での協力の強化に関する日本国政府と米国政府との間の協定」です。英語で「Preventing and Combating Serious Crime」と呼ぶため、その頭文字を取ってPCSC協定とも呼びます。

 米国が07年につくった「9・11委員会勧告実施法」に基づき、米国入国時の査証を免除している国と地域に求めて来ました。査証免除国・地域は37あり、米国はすでに日本を除く36の国・地域と指紋共有協定を結んでいました。

 36の国・地域はアンドラ、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブルネイ、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、モナコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル、サンマリノ、シンガポール、スロバキア、スロベニア、韓国、 ・・・ログインして読む
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筆者

緒方健二

緒方健二(おがた・けんじ) 朝日新聞西部報道センター記者

朝日新聞社会部員(組織暴力専門記者)。1958年大分県生まれ、同志社大卒。毎日新聞社を経て88年入社、92年東京本社社会部。警視庁警備・公安、捜査1課、国税などを担当、99~2004年警視庁キャップ。東京社会部デスクを経て、04年から警察・事件担当の編集委員。地下鉄サリンなど一連のオウム真理教事件のほか数多の殺人、贈収賄、暴力団犯罪などを取材。17年4月から西部報道センター。

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