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フジに役員定年制などを求める個人株主の狙い

川本裕司 朝日新聞記者

 75歳以上の役員定年制などを求める議案などが、6月に開かれる見込みのフジ・メディア・ホールディングス(フジHD)の株主総会に株主から提案されることが明らかになった。日枝久代表取締役会長(76)や松岡功取締役(79)=東宝名誉会長、清原武彦取締役(76)=産経新聞社会長、南直哉監査役(78)=元東京電力社長=らが対象になっており、「役員の高齢化によって時代から取り残され、視聴率低迷につながっている」と指摘している。議案が可決される見通しは低いと見られるが、少数株主からの議案が総会にかけられるのは同社では異例だ。

 提案したのは、資格試験予備校講師の山口三尊さん(47)と反リストラ産経労委員長の経済ジャーナリスト松沢弘さん(67)。提案は3万株以上の株主に限られるが、山口さんが3万株、松沢さんが100株を保有している。1998年から前年に上場したフジテレビ(2009年からはフジHD)の総会で経営のあり方に疑問を投げかける質問を続けてきた日本工業新聞(現フジサンケイビジネスアイ)の元記者松沢さんに、個人株主の被害救済の運動をしている山口さんが声をかけ、4月8日、共同で提案した。

 提案した議案は10項目。山口さんが最も訴えたいのは、フジHDが2012年にサンケイビルを完全子会社化した際、含み益を無視し純資産を低い価格で取得したため、元株主としてサンケイビルの少数株主が不利になった点だ。

 松沢さんの主張に呼応し、「取締役・監査役の75歳定年制導入」など3項目については共同提案した。まず、昨年6月の株主総会で選ばれた取締役16人のうち5人(うち社外取締役4人)、同時点の監査役5人のうち3人(うち社外監査役2人)がその時点で75歳以上になっていると指摘、経営陣のリフレッシュによる業績回復を求めている。

 さらに、フジサンケイグループ各社には複数の労働組合が併存しているケースがあることから、「経営にあたり労使の協調に努め、話し合いでの問題解決の重視を」と提唱した。

 このほか、山口さんの発案により、株主優待策として、

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筆者

川本裕司

川本裕司(かわもと・ひろし) 朝日新聞記者

朝日新聞記者。1959年生まれ。81年入社。学芸部、社会部などを経て、2006年から放送、通信、新聞などメディアを担当する編集委員などを歴任。著書に『変容するNHK』『テレビが映し出した平成という時代』『ニューメディア「誤算」の構造』。

 

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