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佐々木昭一郎が19年ぶりに描く映像「ミンヨン 倍音の法則」

川本裕司 朝日新聞記者

 NHKディレクターとして「四季・ユートピアノ」「川の流れはバイオリンの音」など屹立した映像作品を送り出してきた佐々木昭一郎(78)が、初めて監督した映画が完成した。「ミンヨン 倍音の法則」だ。9年前に耳にしたソウルからの女性留学生の声に魅せられ、主役に起用した。音にこだわり、独自の映像詩をつむぎだしてきた佐々木がNHK時代のスタッフとともに、モーツァルトの調べに乗せ、時空を超えるハーモニーをいつもながらに奏でている。

 佐々木は2007年、朝日新聞のインタビューでこう語っていた。

 「2年ほど前に早稲田大であった私の作品である『夢の島少女』の上映会があり、会場で質問した何人かの女の子がいた。で、一緒に喫茶店へ行って、そのとき観察して『いけるな』と思った。翌年にまた会ったとき、心の中で決めたのね。本を書いたら、ものすごいものができるぞと。寝かせておいて、今年の5月から書き始めたんですよ」

 「テーマはモーツァルト的、川的。でも、今まで作ってきた『川』と違い、川が主役がじゃなくて、人物が主役になるので、その主人公の中のイメージを描くっていうか。巡り合う少年が言うせりふが決め手になるかなっていうのは、そこまで出来たんですけど」

 10年越しで完成した「ミンヨン 倍音の法則」の主役はソウルの大学生を演じるミンヨン。「四季・ユートピアノ」の主人公に起用された中尾幸世と

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筆者

川本裕司

川本裕司(かわもと・ひろし) 朝日新聞記者

朝日新聞記者。1959年生まれ。81年入社。学芸部、社会部などを経て、2006年から放送、通信、新聞などメディアを担当する編集委員などを歴任。著書に『変容するNHK』『テレビが映し出した平成という時代』『ニューメディア「誤算」の構造』。

 

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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