2014年09月29日
シーズン初戦、フィンランディアトロフィー欠場。
先日流れた羽生結弦の最新ニュースを聞き、心配の声があがっている今日この頃。
筋筋膜性腰痛症と診断されたケガの状態は、大いに気になるところだ。
しかし、まだシーズン初戦。本格的な開幕戦となるグランプリシリーズや全日本選手権には、まだ時間がある。しかもハードなオリンピックシーズンが、ついこの間終わったばかり。彼はオリンピックをはじめとする主要3大会すべてで優勝するほど、ぎゅうぎゅう詰めの一年を終え、そこから半年経ったたばかりなのだ。
とはいえ羽生結弦本人は、あの性格だ。
フィンランディアトロフィーも、ぎりぎりのところまで出場を希望していたという。せっかくエントリーされた試合を休みたくない、というアスリートとしての強い思いもあっただろう。
ふだんはテレビ中継などない国際Bシリーズにもかかわらず、フィンランディア杯はCSでの放送も予定されていた。
もちろん、この羽生人気を受けてのことだ。さらに彼の活躍を待ちわびるスポンサーなどの数も、先シーズンの比ではない。
彼本人の思いも含め、様々な事情が彼を、「無理をしてでも出場へ」の方向に動かしかねない状況のなか、流れたのは「欠場」の報。一戦でも多く彼の戦う姿を見たいのはやまやまだが、ここはひとつ、「よかった。結弦君は無事、休めたんだ」、そう捉えてみたい。
誰よりも今回の決定を悔しがり、多くの方に向けて「申し訳ない」という気持ちでいっぱいの彼を、少しでも楽にするために。
実際、この夏の羽生結弦が戦っていた相手は、何よりも「忙しさ」と「ケガ」だった。
細身で身体も丈夫な方ではない彼が、ケガの多い選手だということは、よく知られている。
2012年、初めての世界選手権では、直前の公式練習で右足首を捻挫し、猛烈な痛みを堪えながら滑って、3位に。
2013年、オリンピック出場枠がかかった世界選手権でも、現地入り前のテレビの撮影で無理をし、膝を負傷。ショートプログラムで2つのジャンプミスをするなど苦戦しつつ、総合4位に入る健闘を見せている。
肝心な試合で、いつもケガをする……そんなふうに揶揄された彼が、万全の調子でのぞめたオリンピックシーズンは、グランプリファイナル、ソチ五輪、世界選手権で優勝。ケガをしなければ無敵じゃないか! などと、賞賛の声があがった一年だった。
しかし今回、フィンランディア杯欠場の要因となった腰の痛みは、ソチの頃からずっと彼を悩ませ続けていたものだった。詳細は
有料会員の方はログインページに進み、デジタル版のIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞社の言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください