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可能性か経験か、その両方か――なでしこの選択

W杯連覇を狙うなでしこジャパン・佐々木則夫監督が元日に見たうれしい“初夢”

増島みどり スポーツライター

皇后杯全日本女子選手権決勝でシュートを打つ日テレの長谷川=1月1日、東京・味の素スタジアム拡大皇后杯全日本女子選手権決勝でシュートを打つ日テレの長谷川=1月1日、東京・味の素スタジアム
 元日、東京・味の素スタジアムの気温は4度とぐっと冷え込んだが、皇后杯決勝を戦う若いなでしこたちのプレーには、ワールドカップ(W杯)イヤーの幕開けにふさわしい躍動感や情熱が満ち溢れていた。

 2011年ドイツ大会で初優勝し、国民栄誉賞を受賞した女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」は今年6月、カナダで行われる同大会で24カ国(前回の16カ国から増)の頂点を目指す。リーグを制した浦和レッズレディース対寺谷真弓監督率いる日テレ・ベレーザの決勝は、ともにメンバーの平均年齢が22歳代とかつてない若さがぶつかり合う対決に。前半19分、日テレの18歳、19歳以下代表のMF籾木結花(もみき・ゆか)が放った思い切りのいいシュートのこぼれ球に、二十歳で、すでに昨年A代表にデビューしたFW田中美南が詰めて先制ゴール。後半は浦和が押し込んだが、日テレが大会無失点の堅守で(1-0)、5大会ぶり11度目の優勝を手中にした。

 試合後の取材ゾーンでは、女の子たちの弾んだ声が響き渡り、28歳の岩清水梓主将(日テレ)や、阪口夢穂(さかぐち・みずほ、27歳=同)といったW杯優勝経験者たちがまるで落ち着き払った大ベテランのように見えてしまうから面白い。身長152㌢と小柄な籾木は「自分がまだW杯を戦えるレベルだと思いませんが、ただあこがれるんではなくて、さらに高い所を目指して行こうと思いました」と、元気一杯、笑顔で宣言。田中も「チャンスは逃がしたくありません」と、海外組の実力者が揃うFWに割って入る意欲を見せた。

 そんな若手の台頭に、皇后杯全試合を視察した佐々木則夫監督(56)は「これは本当に大変です」と、報道陣の質問に

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筆者

増島みどり

増島みどり(ますじま・みどり) スポーツライター

1961年生まれ。学習院大卒。84年、日刊スポーツ新聞に入社、アマチュアスポーツ、プロ野球・巨人、サッカーなどを担当し、97年からフリー。88年のソウルを皮切りに夏季、冬季の五輪やサッカーW杯、各競技の世界選手権を現地で取材。98年W杯フランス大会に出場した代表選手のインタビューをまとめた『6月の軌跡』(ミズノスポーツライター賞)、中田英寿のドキュメント『In his Times』、近著の『ゆだねて束ねる――ザッケローニの仕事』など著書多数。

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