現在のグーグルカーでは、出合い頭の衝突やカーブの先の障害物に対処できない
2015年06月29日
自動運転車の実現が現実的になってきた中、あえて突飛な話題からアプローチしてみる。
この数年、オジサン趣味の世界のみならずニコニコ生放送に取り扱われて若者にも注目されてきた将棋ソフト対プロ棋士の団体戦「電王戦」は、第4回となった2015年3~4月の5番勝負で初めて人間が3勝2敗で勝ち越した。2012年以来3回負け続けたプロ棋士は対戦するソフトの研究に取り組み、ソフトの癖や欠陥を見抜き、過去の棋譜(対戦記録)にない手の連続、人対人では決して指さない奇抜な手、人対人では弱点を露呈してしまう手をあえて指すことによってソフトを混乱に陥れ、勝ちを収めることに成功した。
もちろん負けたソフト側もその方法では二度と負けないように改善されてくるし、プロ棋士も新たな弱点を見つけて攻めることになる。間もなくチェスのように人がソフトに勝てない時代が来るだろう。そのこと自体の是非は論じない。人間とソフトの両方が進歩していくことは確かだろう。
ソフトウェアというものはそうした問題点を改善してバージョンアップしていけばよい、という物言いは将棋でなら可能でも、現実に完成された姿が必要な自動車交通で制御ソフトウェアのミスは許されない。だからこそ自動車の各部品を制御するソフトウェアは
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください