運動不足解消のみならず発表会で舞台に立つ本格指向とさまざまなメリット
2015年09月23日
大人のためのバレエクラスというのは、何も最近始まったわけではなく、40年~50年くらい前でも、“美容クラス”などといった名称で平日の昼間などに行っているバレエ教室は結構あったようだ。ただ、その頃は、子どもを通わせているお母さんなどの主婦の方々が健康や美容のために週に1回程度身体を動かすといった感じが主流。発表会の舞台に立つなんてとんでもない、健康体操に近い感じだったように思う。
それが、20年強くらい前から様々な方向に変化してきた。まず、会社員の方々などが夕方の仕事帰りに気軽に参加できる大人クラスが増えた。東京や大阪といった都会では、仕事の都合に合わせて好きな日、時間に受講できるチケット制や1回ずつレッスン料を払う“オープンクラス”と呼ばれる方式をとるスタジオが複数出来、バレエ用品メーカーのチャコットも大人初心者を主なターゲットにした「チャコット・カルチャー・スタジオ」を東京・渋谷や大阪・心斎橋に開設、そのスタジオも、今、横浜や神戸など多くの場所に広がっている。
他に新聞社や放送局等系列のカルチャーセンターでも大人のためのバレエクラスが増えたとともに、スポーツクラブ、フィットネスクラブといった場所でも、エアロビクスやヨガと並んでスタジオプログラムにバレエを取り入れるところが増えて行った。そして、そういう広がりとともに、大人から始めても、週に3回、4回、毎日などレッスンに通い、上達して発表会などの舞台に立つという方々も増えてきた。
そうして今、大人から始めて、10年~20年、続けているという方々も増えている。そんな方々の中には、つま先立ちできるトゥ・シューズを履き、クラシック・バレエで主役が踊るソロのヴァリエーションを発表会で踊る方や、もっと言えば、男性と組んでパ・ド・ドゥに挑戦するような方々も出てきた。ちなみに、伸び盛りの子どもであっても、トゥ・シューズを履くには3年以上程度の訓練を要する場合が普通だし、ソロをトゥ・シューズで踊るのは、3歳から始めたとしても、早くて10歳ごろ(教室の先生の考え方によるけれど)。男性と組んでのパ・ド・ドゥは、子役でない限り、中高生以上である場合が普通かと思う。
「昔、やりたかったけれど、叶わなかった」。そんな大人の方が、今、
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