W杯ラグビー快挙の立役者と伝説の指導者に共通する日本人に合った戦法とチーム作り
2015年10月19日
今回の日本代表の活躍は英国でも絶賛された。なぜか。もちろん、これまでW杯7大会で1勝しかできなかったチームが、過去2度優勝の南アフリカを倒したからだが、チームスタイルの独自性もあっただろう。大型化やパワー全盛の中にあって、日本は体力差を「世界一の運動量・持久力」でカバーし、パスをつないで走って戦ったからだ。
エディーHCは『ジャパン・ウェー(日本流)』と呼ぶ、日本人の長所を生かしたラグビーを標榜した。これは低い姿勢とはやさ、フィットネスを土台とし、ボールをスペースに動かして攻め続けることである。ディフェンスでも低い束になったタックルで相手を倒す。倒れてもすかさず起き上がり、またタックル、サポートに走る。
科学的な「世界一のハードワーク(猛練習)」を課してきたからで、エディーHCは「日本人の長所は低い姿勢と忍耐強さ」と口にしていた。ジャパン・ウェーの『アタッキング・ラグビー』でラグビー界に新しい風を吹かせた。
大西先生もまた、日本人に合った戦法の創造ということで、『展開・接近・連続』という理論を創り出した。接近というのはコンタクト。これは長い槍と短い刀みたいなもので、からだの小さな日本人は大きい相手の懐に入ってやらないと勝てないと言っていた。
チーム作りも酷似している。確かな目標を決め、逆算してから
有料会員の方はログインページに進み、デジタル版のIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞社の言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください