追い上げてきた後輩、宇野昌磨という存在
2015年11月06日
何が羽生結弦を、ここまで追い詰めたのか?
「僕が結弦だったら、ソチのシーズンで選手をやめていたかもしれません。あそこまで自分の理想に向かって、自分を追い込める人はいない。結弦じゃなかったら、きっと身体も心も壊れちゃいますよ」
「滑り続けることさえ難しいのではないか」と思われたソチ五輪後。王者のプレッシャー、モチベーション維持の難しさを抱えたまま、羽生は2シーズン目に入った。
アクシデント続きだった14-15シーズンの疲れも取れぬまま、彼を見舞ったいちばん大きな衝撃は、「宇野昌磨の台頭」だろう。
少し前までまったくライバルとは見ていなかった、3歳年下の選手。トリプルアクセルも跳べなかったころから、音楽表現などに秀でて高い評価を得ていた選手が、今季は4回転をフリーで2回、コンスタントに成功させるほどの急成長を見せている。
ジャンプ技術で自分に急速に迫りつつあり、かつ、魅せるプログラムを滑る選手の登場――。実は羽生は、3年ほど前からこの状況を予想していたのだ。
「僕より
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