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2015年の錦織圭は伸び悩んだのか?

けが、全米オープンの初戦敗退、それでも世界8位の凄さを知るべし

倉沢鉄也 日鉄総研研究主幹

 錦織圭選手の2015年シーズンが終了した。昨年は17位で始まり右肩上がりに5位で終わった。今年は5位で始まり、短い期間4位を記録したものの、8位で終わった。

  これを世間のスポーツ報道はおそらく、伸び悩み、停滞、後退、と言うのだろう。実態はどうなのか。ランキングや個別トーナメントの結果は、自分の成績と相手の成績の両方で見る必要がある。錦織は、停滞していたのか。

  錦織自身の成績を昨年比で見る。ランキング算出は複雑な計算が含まれるので、ここでは「出場した全個人戦での獲得ポイントの合計」で比較する。

  5,135(2014年)が4,325(2015年)と810ポイント減となった。年間ツアー4勝(2014年)が3勝(2015年)になったが、失ったのは250ポイント(クアラルンプール大会)であり、メンフィス大会とバルセロナ大会は連覇し、2014年の東京大会(楽天ジャパンオープン)を失った分はワシントンDC大会で獲得している。

  ランキングポイントも賞金も別格に大きい四大大会は、1~2月の全豪ベスト16がベスト8に、5~6月の全仏1回戦がベスト8に、6~7月のウインブルドン(全英)ベスト16が2回戦に、8~9月の全米準優勝が1回戦に、とそれぞれ入れ替わって、四大大会の合計は差し引き795ポイント減となる。全米オープンだけ見れば1190ポイント減なので、残りの3大会で395ポイントの増だ。

ロンドンで開かれたATPワールドツアー・ファイナルに向けての練習を終えサインに応じる錦織=2015年11月16日拡大ロンドンで開かれたATPワールドツアー・ファイナルに向けての練習を終えサインに応じる錦織=2015年11月16日
  そして上記以外のランキング対象大会は今年12大会、昨年比2大会増で235ポイント増、しかも2年連続出場したツアー最終戦(ロンドン)で昨年比200ポイント減なので、それ以外の11試合で435ポイント増、しかも上記のとおりツアー優勝も四大大会も含まれていない。これは各大会を昨年と全く遜色なく勝ち上がったことを意味する数字である。特に昨年出場していないアカプルコ大会準優勝、モントリオール大会ベスト4、がプラス要因になっている。

  技術面では、昨年比で唯一変わったのがサーブのレベルアップだ。年間で

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筆者

倉沢鉄也

倉沢鉄也(くらさわ・てつや) 日鉄総研研究主幹

1969年生まれ。東大法学部卒。(株)電通総研、(株)日本総合研究所を経て2014年4月より現職。専門はメディアビジネス、自動車交通のIT化。ライフスタイルの変化などが政策やビジネスに与える影響について幅広く調査研究、提言を行う。著書に『ITSビジネスの処方箋』『ITSビジネスの未来地図』など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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