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ミッションスクールが狙い目の女子中学受験(下)

女子教育に長けた実績、具体的なお勧め校はここだ

杉浦由美子 ノンフィクションライター

ミッションスクールは女子教育のキャリアがある

 前半では、宗教色や女子校が敬遠されるトレンドの中で、ミッションスクールの女子校が入りやすくなっているということに言及した。後半では、ミッションスクールが優れている点と、また、具体的なお勧め校をみていきたい。

男子校が共学化は女子にとってはリスクもある

2016年度からの共学化が発表された法政第二中・高(川崎市中原区)の新校舎のイメージ図=2012年拡大2016年度からの共学化が発表された法政第二中・高(川崎市中原区)の新校舎のイメージ図=2012年
 男子校が共学化するところが増えている。2016年からは男子校の名門、法政第二が共学になり、女子の募集をはじめた。これらの男子校の共学化で順調なところもあれば、苦戦しているところもある。男子校の教員たちは、男子の指導しか経験がないのがほとんどだ。その彼らは、女子をどう扱ってよいか分からない。

 男子校から共学化した学校の女性教員がいう。

 「男性の先生方が、女子を叱れないんです。男子校時代は『おい、静かにしろ!』と怒鳴ることができた。でも、共学になるとそうもいかないので。中にはきつく叱ると、女子が泣いちゃうんじゃないかって遠慮する先生もいます。でも、実際には、女子に対しても、きちんと叱ることも必要です。おおよそ女子教育ができる状態じゃないね」

女子教育のハウツーに長けている

 一方で、女子教育に手慣れた学校には、女子の学力や社会性を伸ばしていくハウツーが蓄積されている。日本では女子に高い教育を与える必要がないとされていた頃から、西洋の視点で女子を教育するミッションスクールは、女子に教養や語学力を身につけさせてきた。『ミッション・スクール』(中公新書)で佐藤八寿子が指摘するように、ミッションスクールは特別に学費が高いわけではない。それでも上流階級の子女が多く通ったのは、彼らの親が娘に教養や語学力をつけさせるのに、適していると判断したからだろう。

 ミッションスクールの女子教育のノウハウは学力を伸ばす点だけではない。たとえば「いじめ対策」もしっかりしている学校も多いのだ。いじめ防止で、一番下手なのは、ストレートに「いじめはダメだ」といってしまうことだ。女子同士のいじめは、被害者がやられていると気づかないような真綿で首を絞めるようなことをやる。取り締まりするのは難しい。また、いじめが起きた時に、学校が介入するのも、事態を悪化させる。だから、事前に、いじめが起きないように、目的を持たせることや、カーストができないようにするのが重要となってくる。

 私が取材をして、感心したのは、杉並の ・・・ログインして読む
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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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