体操の白井健三や卓球の伊藤美誠らが成長、団体競技もメダルへ奮起
2016年01月04日
パラリンピックのトムは、広大なジャングルのイメージからデザインされ、オリンピックのビニシウスは奇しくも来年の干支と同じ「サル」をイメージ(鳥と猫も)して作られた空想の生き物である。2012年のロンドン五輪では、過去最多となった38個のメダル総数を獲得。申年に開催されるリオでは、これを上回る目標値を掲げる日本のアスリートたちにとって、何やら「吉兆」の予感がする。
2015年秋、JOC(日本オリンピック委員会)強化本部会が行われ、橋本聖子・日本選手団団長のもとリオ五輪の目標数値が掲げられた際、ずい分と「強気の」個数だと感じた。もちろん、各競技団体からの詳細な報告や分析に基づいての数だが、金メダル数は14個。ロンドン五輪での金メダル7個の2倍になる。ロンドンのメダル総数は過去史上最多の38個だったものの、男子柔道の不振もあり、金メダルは7個にとどまった。
リオ五輪の橋本聖子日本選手団団長は「お家芸と言われてきた柔道の復活、また女子の活躍でメダル常連種目のレスリング、アテネ五輪以来の団体金を狙う体操、安定感のある競泳には軸となってもらいたい」と、強気の理由を説明する。内訳は全て個人競技に絞られておりレスリング4、体操、競泳、柔道で各3と試算された。残り1つに、「金」を期待されるのはバドミントンだ。お家芸とも称されてきた競技に肩を並べる金候補に、初めてバドミントンが大躍進したのは注目すべき潮流である。初の金メダル候補とはいえ、ロンドンでの初メダルから、この4年間も安定した戦績を収めた根拠は実に頼もしい。
15年12月には桃田賢斗(NTT東日本)と、奥原希望(日本ユニシス)がそれぞれ年間王者を決めるファイナルで初優勝。女子複でも、昨年、日本勢初の優勝を飾った高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)が3位に。若手も順調に育っており、バドミントン協会がここ数年をかけ、ナショナルトレーニングセンターを拠点に確実に積み上げてきた強化策が見事に開花している。
体操は試算より多く金を獲得するかもしれない。五輪では自身初の個人
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