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スクールカーストがある学校はなぜ学力が落ちるか

周囲の目を気にする共学の国立大附属など難関高校が大学合格実績で伸び悩む傾向

杉浦由美子 ノンフィクションライター

 中学や高校の受験シーズン到来だが、中にはいくつか合格して、男女別学と共学のどちらに行こうかと悩むケースも出てくるだろう。男女別学の利点は「スクールカーストがないので学力が伸びやすい」だが、今回はこの昨今害悪とされている「スクールカースト」は本当にない方がいいのか?という問題について考えてみたい。私は地方の中高一貫の女子校でのんびりと育ったために、「スクールカースト」というものを実感したことがなく、ゆえに興味をもち、長らくリサーチをしてきた。現時点で分かったことを言及してみよう。今回の前半は、なぜ「スクールカースト」はデメリットがあるとされるのか、後半の次回では、「スクールカースト」があることの利点を述べていきたい。

小保方晴子氏の高校時代

 『教室内カースト』(鈴木翔・光文社新書)では、「スクールカースト」をこう説明している。

 スクールカーストとは、主に中学・高校のクラス内で発生するヒエラルキーのことで、小学校からその萌芽はみられる。同学年の子どもたちが、集団の中で、お互いにお互いを値踏みし、ランク付けしていることは以前から指摘されており、いじめや不登校の原因になるとも言われていた。

女子校の生徒の登校風景=2005年拡大女子校の生徒の登校風景=2005年
 この箇所を読んで思い出したのが、STAP細胞論文捏造問題で渦中の人となった元理化学研究所の研究員・小保方晴子氏の高校時代だ。彼女の高校時代の同級生に話を聞く機会があった。その高校は私立大学附属の共学で、当時、「スクールカースト」があった。

 同級生の話によると、カーストが最も高かったのは、付属中学からバレー部に所属している子たちとのこと。最下層は、高校受験組で入ってきて、国立医学部を希望する成績上位者だったそうだ。平たくいうと、中学から私立に通う身長が高いスポーツマンが上で、公立中学出身のガリ勉は下 ・・・ログインして読む
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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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