菘あつこ(すずな・あつこ) フリージャーナリスト
立命館大学産業社会学部卒業。朝日新聞(大阪本社版)、神戸新聞、バレエ専門誌「SWAN MAGAZINE」などに舞踊評やバレエ・ダンス関連記事を中心に執筆、雑誌に社会・文化に関する記事を掲載。文化庁の各事業(芸術祭・アートマネジメント重点支援事業・国際芸術交流支援事業など)、兵庫県芸術奨励賞、芦屋市文化振興審議会等行政の各委員や講師も歴任。著書に『ココロとカラダに効くバレエ』。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
出産とキャリアを追ったドキュメンタリー映画「Maiko ふたたびの白鳥」公開
ノルウェー国立バレエ団のプリンシパル・西野麻衣子を追ったドキュメンタリー映画「Maiko ふたたびの白鳥」が2月20日から東京を皮切りに順次公開される。華やかなバレエ作品に数々主演する西野の、出産を経て舞台に復帰するまでを描いたこの映画は、バレエファンだけでなく、キャリアを積み重ねる中での出産に不安を持つすべての女性にも観ていただきたい仕上がり。
ノルウェーでは父親に育児休暇が3カ月与えられ、これは法律で絶対に取らないといけないそうで、夫婦合わせて10カ月の育児休暇をとらなければいけないという。映画では早い復帰を願う麻衣子に、夫・ニコライが「僕が育児休暇を取るよ。頑張ろう!」と背中を押す。また、バレエ団の芸術監督は、妊娠を聞いてお祝いの言葉とともに、出産前後の仕事について「あなたに任せる。あなたが決めて」と話す。“マタハラ”という言葉が横行する日本の一般的な状況とはひと味もふた味も違う、女性が出産しながらも伸び伸びとしていられる社会を羨ましく感じながら観た。もちろん、それだけ社会的な状況が整っていても、妊娠し子どもを産むということには悩みや戸惑いがつきまとうようなのだけれど。
ところで、ノルウェーでスターで、だからこそノルウェーの映画が制作された西野麻衣子だが、日本ではほとんど知られていないのではないだろうか? バレエ専門誌でも
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