流れていた暴力団との交際情報、明らかだった顔の変貌、刺青……身から出た錆
2016年02月25日
売人ルートから調べるとしよう。20年程前は「デリバリーシステム」というのがあった。Aという買い手がいた。AはBという売り手からドラッグを仕入れていたとする。それからAは、電話一本でBからドラッグを入手していたというシステムが出来上がっていた。従って、例えば売り手のBが逮捕されれば、買い手のAはドラッグを手に入れられなくなっていた状況があったのだ。
しかし、売り手の情報網は広がり、Bが逮捕されてもC、D、Eという仲間を作っていった。買い手からすればBから入手できなくなってもC、D、Eから仕入れれば良いという状況が構築された訳だ。が、覚せい剤はもちろんの事、危険ドラッグなどの取り締まりが厳しくなり、現在は闇サイトからの入手くらいが可能だとされている。
ひるがえって、清原容疑者と同様の、国民的ミュージシャンのASKA元被告(本名・宮崎重明)のケースを見てみよう。彼の携帯電話等から捜査が入手先に及び、結果、いくつかの組織はガサ入れを食らった。清原容疑者の場合も、報道関係者レベルでは組織名も挙がっており、ガサ入れは警察のさじ加減ひとつではないかと推測される。
清原容疑者の入手先――群馬ルートは既報通りとして、ここのルートしか使っていなかったとされているが、そうだろうか。清原容疑者と暴力団との付き合いは巨人時代からと言われている。顔で人間を判断するのは間違っているとは言え、昭和の名ジャーナリスト大宅壮一が「男の顔は履歴書である」と喝破しているようにやはり「朱に交われば赤くなる」は正解だと思う。
清原容容疑者の容貌の変化は年齢ではなく、交流関係にあった。それを裏付けるように、「清原選手(当時)は酒席で○×の組織名を出している」と言った情報が僕にでさえ入ってきていた。ゆえに、裏社会ではこの手の情報はかなり広まっていたはずだ。
ということから清原容疑者と暴力団との交流はほぼ間違いないと思っていた為、週刊文春の2年前のスクープも「週刊文春の取材力はさすが」と感じたものの、「とうとう出たか」といった感想を抱いたのを覚えている。
覚醒剤を取りしきるのは暴力団である。その暴力団と交流があったなら、過去を含めれば複数のルートがあったと考えてもしかるべきではないだろうか。
また、清原容疑者から派生し、その他に「怪しい」有名人がいるのではないかと噂されているが、組織犯罪対策5課はそこまで手が回るだろうか。日本中を騒がせている清原
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