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世界の壁、開幕3連敗のサンウルブズ

2019年W杯日本大会への試練、トライを取り切る厳しさがまだ足りない

松瀬学 ノンフィクションライター

初戦の南アフリカ・ライオンズ戦の後半、突進するサンウルブズのCTB立川=2016年2月27日、東京・秩父宮ラグビー場拡大初戦の南アフリカ・ライオンズ戦の後半、突進するサンウルブズのCTB立川=2016年2月27日、東京・秩父宮ラグビー場
 これも2019年ワールドカップ(W杯)日本大会への“陣痛”か。世界最高峰リーグ「スーパーラグビー」に日本から初参戦したサンウルブズは開幕3連敗となり、「世界」の壁の厚さを思い知らされている。よく戦ってはいる。でも勝てない。

  19日。サンウルブズは東京・秩父宮ラグビー場でレベルズ(豪州)にノートライに抑えられ、9-35で敗れた。3試合トータルで、得たトライが5本、失ったトライは12本。トライを取り切る厳しさがまだ、足りない。

  サンウルブズのマーク・ハメットヘッドコーチ(HC)は言った。

  「私たちが周りからアンダードッグ(負け犬)と思われていることは理解しています。でも、負けることで、選手たちがポジティブでなくなることはない。私が唯一、ポジティブでなくなるのは、試合に対する選手たちの意欲がなくなった時です」

  同感である。選手たちの覇気は衰えない。主将のフッカー堀江翔太(パナソニック)やロック大野均(東芝)、WTB山田章仁(パナソニック)ら昨年のW杯イングランド大会で活躍した日本代表が10人。2019年W杯日本大会を狙う若手はもちろん、サモア代表のSOトゥシ・ピシ(サントリー)ら外国人勢も、高いレベルでチームにコミットしている。

  苦戦は予想されていたことである。激しい「フィジカルゲーム」にあって、FWは低い姿勢でからだを張っているのだが、やはり接点では差し込まれている。ふたり目のサポートが遅れると、時に球出しのリズムを遅らされ、時にボールを奪われてしまう。大野は「我慢が足りない」と反省した。

  「向こうが一瞬のスキを見つけるのがうまかったですね。トライを獲りにくる“嗅覚”というのも向こうがあったのかなと思います」

  サンウルブズは攻撃のリズムも連携も悪くはなかった。ただ ・・・ログインして読む
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筆者

松瀬学

松瀬学(まつせ・まなぶ) ノンフィクションライター

ノンフィクションライター。1960年、長崎県生まれ。早稲田大学ではラグビー部に所属。83年、早大卒業後、共同通信社入社。運動部記者としてプロ野球、大相撲、オリンピックなどを担当。02年に退社。人物モノ、五輪モノを得意とする。著書に『汚れた金メダル』(ミズノスポーツライター賞受賞)、『早稲田ラグビー再生プロジェクト』、『武骨なカッパ 藤本隆宏』。

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