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再選狙いか、籾井会長が踏み切ったNHK役員人事

側近だった理事が退任し放送総局長は返り咲きの役員、技術畑でない技師長も誕生

川本裕司 朝日新聞社会部記者

衆院総務委員会でNHKの籾井勝人会長に答弁用のメモを渡す湧川高史・経営企画局副部長(当時)=2014年2月4日、国会内拡大衆院総務委員会でNHKの籾井勝人会長に答弁用のメモを渡す湧川高史・経営企画局副部長(当時)=2014年2月4日、国会内
 NHKの籾井勝人会長が4月25日付で役員や幹部を大幅に入れ替える人事に踏み切った。側近と見られてきた専務理事らを退任させるとともに、技術のトップである技師長に畑違いの記者出身の理事を就任させるなど予想外の布陣にした。来年1月に任期満了を迎える籾井会長が再選をめざし思い切った動きに出た、との受け止め方が広がっている。

  12日に開かれた経営委員会の同意を得て発表された25日付の役員人事では、板野裕爾専務理事・放送総局長と福井敬専務理事、井上樹彦理事、浜田泰人理事・技師長の4人が任期満了で24日に退任。2月17日付に任期満了で退任していた塚田祐之、吉国浩二両専務理事の後任を含め、専務理事1人が返り咲きで再任、5人の理事が新任された。

  注目されるのは、関連団体やスタジオを入居させるビル建設のための東京都渋谷区の土地を約350億円かけて購入する計画について、昨年12月8日の理事会で塚田、吉国両氏とともに反対に回った板野氏と井上氏の退任だった。籾井会長から2度にわたり退任を求められていた塚田、吉国両氏と違い、「クローズアップ現代」の国谷裕子キャスター降板を主導したといわれている板野氏と、NHK放送センター建て替えを担当してきた井上氏は、籾井会長側近と言われてきたからだ。

  複数のNHK関係者によると、経営企画や関連事業を担当する井上氏が11月下旬の理事会で土地取得の優先交渉権を得たことに疑問を呈し、板野氏も同調すると、籾井会長は激怒。それ以来、親密な関係が一変し、すきま風が吹くようになったという。

  放送部門の総責任者である放送総局長には ・・・ログインして読む
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筆者

川本裕司

川本裕司(かわもと・ひろし) 朝日新聞社会部記者

朝日新聞社会部員。1959年生まれ。81年入社。学芸部、社会部などを経て、2006年から放送、通信、新聞などメディアを担当する編集委員などを経て、19年5月から大阪社会部。著書に『変容するNHK』『テレビが映し出した平成という時代』『ニューメディア「誤算」の構造』。

 

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