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宇野昌磨、「新種」4回転フリップで歴史を作る

進化の先に、「5回転ジャンプ」は可能なのか?

田村明子 ノンフィクションライター、翻訳家

 宇野昌磨が4月22日、フィギュアスケート史に新たな記録をもたらした。

 米国ワシントン州のスポケーンで開催されたチームチャレンジカップで、これまで誰も試合で成功させたことのない4回転フリップジャンプを成功させたのである。

宇野昌磨宇野昌磨の4回転フリップ成功で、フィギュアスケートはまた進化した
 「SPとFSのどちらかで決めたい気持ちでこの大会に挑んでいました。世界選手権で納得のいかない演技をして悔しい思いでしたが、帰国後、気分転換と来シーズンの準備を兼ねて4回転フリップの練習を始めたのが良かったです」

 宇野は、そうコメントした。

 このシーズン(2015-16シーズン)は、羽生結弦による世界最高スコアの更新、ボーヤン・ジン(=金博洋、中国)のフリーで4度の4回転成功など、いくつかの新記録が出て、このスポーツの技術がまた一段と進化した1年だった。

 だがシーズン最後になって、かつて誰も成功させたことのないジャンプが認定されたというのは、また

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