米国で好調の理由は総務省が規制した「下取りと割賦販売」、日本は実は最先端だった?
2016年10月05日
今回から追加となった新色「ジェットブラック」と、2つのカメラが搭載されたiPhone 7 Plusに関しては、いまだに品薄状態が続いているようだ。アップルのサイトで注文しても3週間以上待たされるようだし、大手キャリア経由で予約を入れても、一向に音沙汰がないようだ。
9月16日の発売日には、3キャリアの社長がこぞって「過去最高の予約だ」と、鼻息を荒くして語っていたが、まさに出足は好調のようだ。
日本でヒットした理由は当然のことながら、今回のiPhone 7が日本仕様に対応してきたという点が大きいだろう。防水性能に加えて、非接触IC「FeliCa」にも対応してきた。FeliCaはソニーが開発した技術だが、日本ではJR東日本の「Suica」やNTTドコモ「iD」、楽天「楽天Edy」などに採用されているが、世界的に見れば、日本とアジアの一部でのみでしか普及していない。
世界的に統一設計で製品を開発、製造し大量販売することでコストを抑えるというアップルの流儀からすれば、わざわざ日本仕様を作るというのは異例中の異例といえる。
そんななか、あえて日本市場向けに特化したiPhoneを作ってきた背景にあるのは、日本が非接触決済において先進国であるという点と、JR東日本の1分間に60人の改札をさばく自動改札の素晴らしさを、アップルが認めたということだろう。
アップルというブランド力に加え、防水やおサイフケータイ機能など、これまでiPhoneの弱点だった部分が克服されたことで、日本でヒットするのは理解できる。
しかし、一方で、アメリカにおいても、第3位キャリアであるT-Mobileや第4位キャリアのスプリントがこぞって「過去に比べて4倍の予約が入った。過去最高の売れ行きになる」と言っているのがいまいち理解できなかった。
海外市場から見れば、iPhone7はデザイン的には前モデルを踏襲しており、目新しさに欠けている。防水も、風呂に入る日本人は好むが、シャワーが習慣の欧米人にとってみれば必ずしも欲しい機能とは言えない。しかし、アメリカでも爆発的に売れているという。果たしてなぜか。
アメリカで、これまではアップルストアで購入していたが、今年はじめて
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